当方の出品している線量計（TCS-172B）は品を購入後にセシウム１３７チェッキングソース（写真８）を用いてエネルギーキャリブレーションを行い、校正後の同型機（測定値＝1.45μSv/h）との相互比較（校正では無い）により表示誤差が±１０％以下（メーカーの許容誤差は±１５％）の状態の物を出品しております。補正後も誤差が１５％を超える物や、動作に異常のある物（測定値が突然大きく振れる）はジャンク品と明記して出品しています。
｛当方で行っている内容｝
セシウム１３７のチェッキングソース（写真８・９）をプローブの中心に貼り付けて線量率（μSv/h）を測定し、その直後に本体に内蔵されている自動キャリブレーションを行いPTへの印加電圧（写真６）を変更し、再度、線量率を測定します。
※自動キャリブレーションを行う条件はセシウム137で1～10μSv/hの範囲が指定されており、当方が使用している線源は古い物ですが1.5μSv/h程度あります。
出品する品は最終校正時期が2017年から2021年までの物や校正シールが貼られていない物があり、購入直後のチェッキングソースの測定値は0.9μSv/hから3.3μSv/hと、ほとんどが１５％以上の誤差がある物でしたが、エネルギーキャリブレーション後の測定値は1.39μSv/hから1.52μSv/hと約±５％の誤差範囲に収まっています。
この商品（TCS-172B）は、数万円で売っている趣味の測定器ではなく、業務用で（病院や原発関連）非常に精度の高い物ですが、その分管理が大変です。正確な測定値（絶対値）を求めるのであれば毎年校正に出した上に、定期的にチェッキング線源で測定表示値の変化をチェックしなければいけない様な商品です。
当方で作成したシール（写真４）には上段＝最終校正年月、中段＝キャリブレーション後の印加電圧、下段＝キャリブレーション前の測定値→キャリブレーション後の測定値で刻印してあります。複数出品予定ですが、出品価格の違いは、安い物は外観の悪さやレバー類のガタつき等があると思って下さい。
お送りする物は本体とキャリングベルトと説明書のコピーになります。キャリングケース（ボロボロ）をご希望の場合は落札後にメッセージからお知らせ下さい（無料）発送は大阪より「ゆうパック」を予定しています。
※ご自身で校正にお出しになる時には、校正する前にエネルギーキャリブレーションを行うように業者に指示しないと、エネルギーピークがずれたまま校正されて校正定数を出されてしまう校正業者（千○田○ク○ノ○ジ○）もありましたのでご注意ください。校正価格は最安値で35000円～60000円程度です。
校正後に報告のある校正定数で測定器は補正されておらず、測定読み値に校正定数を掛けた値が正確な値ですので、この機種の場合は1.17×1.12＝1.31がキャリブレーション前の測定値になります。
キャリブレーション後の測定値が正しいと仮定するとキャリブレーション前の測定値は約１０％低く表示されていた事になります。