初期伊万里青磁花文陰刻大兜鉢です。縁取りに波状文が、見込みに花文が陰刻された大きな鉢です。分厚い造りでずっしりと重い兜形の器形、大振りなヘラ彫り陰刻花文、高台内の蛇の目状に削った胎土には、中国 明の青磁を模倣し、鉄銹を塗って赤く見せている等、初期伊万里青磁の特徴が顕著に見られ魅力があります。江戸初期頃に焼成された古い青磁の大鉢で、口縁に古いニューが一本ありますが、他に目立つような傷みもなく、釉薬の状態など時代を考えると保存状態の良いものです。初期伊万里青磁花文陰刻大兜鉢は、器形、装飾、中国陶磁の影響、交流など、時代の特徴が伺え、美術品として、また初期伊万里伝世品の参考品としても貴重なものと思います。古いものである事をご理解の上、時代、窯、状態など写真で判断頂ける方にお願い致します。 口外径約36.0㎝、高さ約7.0㎝、重量2.5㎏。